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東大発ベンチャー、世界初となる秘密分散機能搭載スケールアウトNASを開発

東大発ベンチャー、世界初となる秘密分散機能搭載スケールアウトNASを開発

IzumoBASE(イズモベース)株式会社(東京都文京区、代表取締役:荒川淳平、以下「IzumoBASE」)は、世界初1 となる秘密分散機能搭載のSoftware-Defined Storage(以下SDS)製品 -IzumoFS- (イズモエフエス)を発表します。

IzumoFSは、汎用Linuxサーバー上で動作するソフトウエアとして、複数サーバーを束ねたスケールアウトNASを容易に構築します。IzumoFSは、拠点をまたいだ広域クラスタリングをサポートし、3台からのスモールスタートで容易にDR(Disaster Recovery)対策が実現可能です。また、インライン重複排除機能を標準で提供しているため、高い容量効率とキャッシュヒット率を実現します。冗長化方式として、性能重視のレプリケーション方式とセキュリティ重視の秘密分散方式が選択可能です。当社のミッションステートメントは「ストレージを真にインフラにする」ことです。これを実現するため、インストールと運用の簡素化を徹底的に追求しています。その結果、IzumoFSはわずか2ステップ 60秒でのインストールと、管理GUIの刷新により運用の簡素化とコストの大幅削減を実現しました。

近年、ビッグデータやIoT(Internet of Things)のうねり、さらには映像分野の技術革新(4K/8K)、マイナンバー制度の導入などから、データ量は爆発的な増加傾向にあります。現在、国内のストレージ市場は約4,000億円規模ですが、二年毎にほぼ二倍のペースと予測されているデータ量の増加にともなって、今後も市場の順調な拡大が期待されています。こうした状況には従来型ストレージでは対応できず、さらなる技術革新が期待されていることは言うまでもありません。なかでもスケールアウトNASは、爆発的な非構造化データ増加に対応する費用対効果の高いストレージとして注目され、2016年には市場規模で従来型スケールアップNASを超えると予測されています。

現在パートナー企業として、クリエーションライン株式会社、株式会社ネットワークバリューコンポネンツ、ユニアデックス株式会社(五十音順)と協業しており、IzumoFSの導入ならびに保守サポートをいつでも提供可能です。

IzumoFSの特徴

  1. 個人情報保護のマイナンバー時代を見据えた秘密分散によるデータ保護機能
  2. 性能重視のレプリケーション方式とセキュリティ重視の秘密分散方式を選択可能
  3. 汎用Linuxサーバー上で動作するソフトウエアとして提供
  4. 複数サーバーを束ねるスケールアウトNASの構築
  5. 広域クラスタリングへの適用
  6. インライン重複排除の標準装備
  7. インストール/運用の簡素化を徹底的に追求

用語について

秘密分散

IzumoFSでは秘密分散方式として閾値法を採用。データを一定数のピースに分割した上で、ある一定数以上のピースが集まらないとデータを復元できない状態にするセキュリティ技術です。

スケールアウトNAS

ノードを追加することで容量と性能を向上させるアーキテクチャを持つNASです。また、クラスタ内のストレージをまとめて単一のファイルシステムとして扱うことができるため、運用負担を上げずにデータの増加に合わせた効率のよい容量設計が可能です。

Software-Defined Storage(SDS)

従来は専用のハードウエアで実現していた高拡張性や高可用性などを、仮想化技術によりソフトウエアとして実現したストレージです。ソフトウエア化することにより、システムごとの異なる要件に合わせてハードウエアを柔軟に変えることができ、その上で同一レベル以上の機能性を持った、費用対効果の高いストレージを提供することが可能となります。

インライン重複排除

インライン重複排除は、データの書き込み時に、リアルタイムにデータ中の重複しているブロックを削除する処理です。データ書き込み後にバッチ処理により重複排除を行うポストプロセス型に比べ、一時的にも重複データ分の容量を必要とせず容量効率を向上させることが可能です。またSSDの長寿命化や、データアクセスのキャッシュヒット率が高まることでリード性能の向上にも寄与します。

情報処理推進機構 未踏事業 統括PM 竹内郁雄(たけうち いくお)氏のコメント
このたびはIzumoBASEの製品発表おめでとうございます。荒川君は修士、博士課程と私の研究室に所属していた学生でした。その頃彼は仮想ファイルシステムに関する研究に取り組んでおり、これをIPAの未踏事業に応募して採択され、スーパークリエータの称号を受けています。それをベースにして今回発表するのがIzumoFSというシステムです。IzumoFSはフォールトトレラントでバージョン管理もでき、セキュリティにも優れ、なおかつ分散ストレージシステムとして非常にシンプルでありながらスケーラブルであるというすばらしい特徴を持ったシステムです。また、なによりも特筆すべき点として、コストパフォーマンスに非常に優れていることが挙げられます。彼の緻密な性格がしっかりと反映されている、大変レベルの高い製品だと思います。IzumoBASEの今後のさらなる発展を期待しています。

東京大学 産学連携本部 教授 イノベーション推進部長 各務茂夫(かがみ しげお)氏のコメント
IzumoBASEの新製品発表、誠におめでとうございます。私どもは産学連携本部という組織から、大学の研究成果、あるいは学生のアイデアが社会に生かされて具体的な製品化やサービス化するというプロセスにおいて、大学発ベンチャーの支援を行っています。荒川さんは本学情報理工研究科の博士課程の学生当時から大変起業マインドが旺盛でした。このたびはアントレプレナーとして自社の製品を開発し、Software-Defined Storageという分野でビッグデータ時代の大きな変革を行うということで、グローバルに活躍する数少ない日本企業の一つになれるのではないかという期待を持っております。これを期に、大きな成果を収めることを祈っております。

一般社団法人 クラウド利用促進機構 代表理事 荒井康宏(あらい やすひろ)氏のコメント
海外の製品が非常に多いストレージという分野において、IzumoFSのような国産製品が市場に出ることに対して大変期待をしています。とくに今回のIzumoFSの秘密分散機能は、これまで扱いの難しかった技術を簡単に利用できる点で高く評価できると考えています。さらにはCIFS/NFS/iSCSIといった基本的なプロトコルにすべて対応しており、かつOpenStackとのインテグレーションも可能ということで、非常に広範囲で使用できます。ぜひとも多くの方々にご評価、ご検討いただければと考えています。

北原国際病院 SE課 課長 田中善光(たなか よしみつ)氏のコメント
増え続ける医療データを管理していくにはストレージの可用性と拡張性が不可欠であり、加えて医療データは高度な個人情報の塊のため、セキュリティ対策も必須といえます。そういった背景の中で秘密分散のような先進的なセキュリティ機能を搭載したIzumoFSは、我々のニーズをシンプルな構成で実現できると感じ採用にいたりました。また我々は日本の医療を輸出産業に育てることを理念の一つと掲げており、IzumoFSも優れた日本の医療ITシステムの基盤として今後海外へ適用していきたいと考えています。

ユニアデックス株式会社 執行役員 サポートサービス事業本部 本部長 木村 達郎(きむら たつお)氏のコメント
クラウドやビッグデータ、仮想化の普及を背景として、ユニアデックスはSDSを今後のストレージ分野における重要技術として位置づけています。中でもIzumoFSは、可用性や拡張性といったSDSとして求められる要件を満たした上で、秘密分散機能やインライン重複排除といった特筆すべきテクノロジーを備えています。ユニアデックスは保守サービスにおける協業ベンダーとして、IzumoFSがより多くのお客様にご利用いただけるよう今後も支援を行ってまいります。

1 2015年9月30日現在、秘密分散技術を搭載したSDSとして(当社調べ)。

IzumoBASE株式会社について
IzumoBASE(2012年設立)は「ストレージを真にインフラにする」ことを目標に掲げる東大発のSDSスタートアップです。代表である荒川淳平は東京大学で「ストレージの仮想化および分散ストレージ」の研究を行い、これをもとに、SDS製品 -IzumoFS- を開発しました。IzumoFSはインライン重複排除や秘密分散、導入運用の容易性などの特徴から、容易にスケールアウトNASを構築でき、費用対効果に優れたソリューションとして各界から期待されています。

URL:https://izumobase.com/
NEWS:https://izumobase.com/news/
Twitter:https://twitter.com/IzumoBASE
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本記事についての問い合わせ先
IzumoBASE株式会社 マーケティング担当 石井
電話:03-6361-2337
E-mail:press@izumobase.com

* IzumoFSは、IzumoBASEの登録商標です。

* その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。